2009年07月20日

作品を織り上げて

7・7 アトリエ.jpg                 *     *     *     *    *
ストールを織り上げた。日曜の午後。ほっとする。織り上げたばかりのストールを、大機に掛け眺めている。誰もいない、一人の時間。
思えば、こんな一人の時間を、私はどれほど過ごしてきたのだろう。一言も発することなく、朝から夕方まで。(若いころは、夜まで。)私の頭の中、心の中は、人間の言葉がどこか隅に追いやられ、それに代わって異次元の言葉で満たされていく。人とのつながりがプツンと切れて、アトリエ自体が宙に漂っているかのようだ。
こんな時に電話がかかってくると、困るんですよ。人間の言葉が出てこなくて。「それじゃ、また・・・」と切った後で、何というぶっきらぼうな話し方なんだ!と、しばしの自己嫌悪。
そんなことがずっと続いていたのだけど、それはそれとして、最近は言葉を使った人との関わりも大切にしたいと思っている。ブログを再開するのも、その一つ。ウチに友人を招くのも大好き。体力が許せば、夜の街にも出て行く。年長の方との交流は以前から多かったが、ここのところ小学生以下の「若い」友人も持つようになった。還暦も過ぎ、先が見えてきて、どうしても遣り残したくないことを、一つずつ拾い上げているような気もする。 

「ブログ再開!」と言ったとたんに、実はパソコンが壊れました。パソコンは直りましたが、記録が失われましたので、7月5日以降にメールのやり取りをしていない方、空メールで結構です。送ってください。


posted by 吉家京子 at 08:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月30日

羊牧場

09北海道 112.jpg


北海道白糠の羊飼い、酒井伸吾さんの牧場に行った時の写真です。自分が羊達に溶け込んでいるようで、気に入っています。撮ってくれたのは、友人のヒロ子さん。彼女は、私が会いたかった、羊(愛称トトロちゃん)が、牧場の奥の方にいたのに、ずんずん近づいてきて、私の手にキスしてくれた、決定的瞬間をも写してくれました。感謝!

 

子供を沢山産み育てる。動物を沢山飼う。花を沢山咲かせる。そんな人生の豊かさに憧れる気持があります。ターシャ・テューダーさんに憧れるのも、そんな気持からでしょうか。

でも、それはもう、自分が選ばなかった人生なのです。私が選んだのは、ホームスパンという手仕事。何とか一人だけ息子を育て、両親を見送って、遅ればせながら自分の仕事に打ち込んでいる。それはそれで、幸せなことだと思います。

しかし、ここにきて私の人生に新しい展開がありました。酒井さんと知り合って、羊飼いという仕事を身近に感じられたこと。彼は動物(もちろん羊、豚、鶏、犬)を飼っていて、子供さんは四人!(いいな〜!)

人に想像力があるのは、なんて素敵なこと!東京文化圏というべき、ここあざみ野にいて、牧場の風を感じています。酒井さんが、現在進行形で羊を育てている。質問すれば答えが返ってくる。羊のぬくもりも、自分の手の平に残っている。アトリエには、酒井さんの育てた羊毛が、現に目の前に山積み。

自分が選ばなかった、そして選ばなくて惜しかったな、という気持の残る人生と、現実に選んだ人生がドッキングしていて、何とも幸せな気持になるのです。

羊飼いという果てしない労働。でも、彼がやっているのは単なる肉体労働ではなく、どんな羊を育てるのか、イメージを描くこと。それに沿って今日の仕事を決めていき、イメージを「表現」すること。・・・それって、意外でしたけど、私の仕事に似ていません?ホームスパンは手仕事ですけど、本当は、何を表現するかという、心の仕事。きっと、他の仕事をされている方も、「そうそう、私も同じ!」と言われるのではないでしょうか。そんな話を聞きたい。

 
posted by 吉家京子 at 21:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月27日

ブログを再開します

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今年の1月〜2月、玉川高島屋の作品展を終えて、放り出しておいたブログに再度挑戦してみようという気になった。

 

作品展をやる楽しさは、お客様との出会い。今回は、何人かのお客様が、ストールを明らかに壁掛けとして使うつもりで購入された。ある方は、居間に飾った写真を送ってくださったりもした。嬉しい!ただ、個人情報どうのこうので、芳名帳が作品展会場から消えてしまって、ほとんどのお客様と連絡が取れないのが残念。もしこのブログをご覧になったら、ぜひご連絡ください!

 

5月の連休明けに、北海道白糠の羊牧場、「羊まるごと研究所」に行ってきた。

「昨日は咲いていなかった」という蝦夷山桜に迎えられ、一面の柔らかな緑の牧草、川沿いの立ち柳、食べごろのフキ。それに、もちろん、会いたかった羊達!

長年ホームスパンをやってきたのに、生きた羊には縁がなかった。冬は結構寒くなるとはいえ、夏の高温多湿に羊飼育は向かない。輸入品に頼るほかないと信じてきた。しかし、誰が育てたのか、どこで育てたのか、一向に分からず、同じ店で買っても品質にムラがある。出荷する方だって、どこの誰がどう使うのか分からないのだから、一番の羊毛を出したくはないだろう。

しかし、日本にも、いい場所があったのだ!釧路から程近い白糠。天気予報で、日本全国の気温予想図を見て欲しい。北海道の中でも釧路は夏でも涼しいことが分かる。

その白糠で羊飼いをやっている酒井伸吾さんとは、二年ちょっとのお付き合い。母息子ほどの年齢の差はあるが、「友達」だ。彼や、彼の家族と知り合ったお陰で、私は心の中に「広〜い」牧場をもてたような気がする。酒井伸吾さんのことは、いくつかのテレビ番組が作られたので、録画か再放送で見ていただけたら。先日放映の、「WOWOW クエスト探求者たち 羊まるごとあなたのために 羊飼い 酒井伸吾」には、私もちょっぴり顔を出している。

今、私が使っている羊毛は、もはや「1キロ幾ら」というものではなく、羊飼いさんのあの苦労の結晶、あの牧場で草を食んでいた、触ると温かい、あの羊たちに頂いたものなのだ。

ラベル:ホームスパン
posted by 吉家京子 at 10:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月02日

ホームスパンとは?

ホームスパンとは英国で生まれ、「家で[Home] 糸を紡ぐ[Spun]」の意味です。
厳選された原毛のゴミ取りから始め、染め、手紡ぎ、織、編を一枚一枚丁寧に仕上げていきます。
ホームスパンは羊毛の軽さと柔らかさに加え、 手作りの心のこもった贅沢なあたたかさを楽しめます。

ホームスパンの作り方
ラベル:ホームスパン
posted by 吉家京子 at 21:00| Comment(1) | TrackBack(0) | ホームスパンとは? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月19日

お便り、ありがとうございます

織夢さん  表参道の桃林堂で最後に作品展をやったのが、'98年です。ちなみに一回目が'80年。
その後、玉川高島屋で二回やらせていただいて、昨年は初めて東京を離れ、札幌三越に出かけました。
今年は作品展の予定はありません。でも来年早々、一月末にはあざみ野のアートフォーラムの広い会場で教室展として壁掛け、ストールを中心に展示します。来年秋には個展ができそうです。
毎日毎日制作しています。ひどく孤独だと感じることもありますが、結局は作品を作ることで、人と一番深くつながれるのだと思っています。
posted by 吉家京子 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近考えていること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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